「ヤヌスの鏡」……全18話
◆内容
ヤヌスの鏡・全般(歌詞和訳、隠された血縁考察)の話題です。
原作のコミックは1981~1982年の連載。
テレビでは1985年12月4日から1986年4月16日まで放映(昭和60年12月~昭和61年4月)
◆状況
DVDが出ているが、Netflix、Huluやアマゾンプライムなどのネットの見放題プランにはない模様。2025年以降に見ることは一応、可能。
フジテレビ系のプランFODではリメイク全8話も見られる。桜井日奈子主演、2019年の作品。本記事では昭和の作品を語る。
◆各話リスト
連番 | サブタイトル |
---|---|
1 | 遅すぎた! 私が消える |
2 | 少女に何が起こったか?! |
3 | 嵐呼ぶ悪の化身 |
4 | 昼は恋人、夜は敵 |
5 | 慕い続けた人の名は… |
6 | 納戸の中の秘密 |
7 | あれが噂のBカップル |
8 | 悪魔が初めて恐怖する |
9 | 花嫁姿で笑う魔少女 |
10 | 少女が知った恐ろしい秘密 |
11 | ダイヤの秘密 |
12 | 今夜魔少女の復讐が始まる |
13 | 聖少女と魔少女の闘い |
14 | 変身はパトカーの中で |
15 | 悪魔の棲む館 |
16 | 私が勝ったと叫ぶ魔少女 |
17 | 私の敵は祖母 |
18 | 輝ける合体 |
プロゴルファー祈子は全23話だったので、意外に短かった。話のサブタイトルに悪魔と記されるくらいなので、悪魔の数字18にしたのかな。
■登場人物■
◆小沢 裕美(おざわ ひろみ)/ 大沼 ユミ(おおぬま ユミ)
演 - 杉浦幸(子供時代:近藤花恵 / ユミの声:野口早苗)
裕美…渋谷区松濤に住む、都立緑ヶ丘高校に通う2年生。昭和43年5月12日生まれの17歳。小沢家の跡取り娘として躾の厳しい祖母に育てられた。平時は気弱で大人しい優等生で我慢強い所もあるが、祖母の折檻を連想させるショックを受けると、凶悪な大沼ユミという別人格に豹変してしまう。本人は入れ替わりに気づかず“一時的に記憶が失くなった”として不安を感じ始める。ちなみに裕美とユミに関わる人からは、「同一人物に違いない」または「顔は似ているが性格や目つきが全然違う」とそれぞれに思われ始める。幼い頃から茶道、華道、ピアノ、琴、合気道などの習い事に加え、現在は有名大学合格するため平日に塾通いをしている。初江から大人になるまで恋愛を禁止されているが、密かに異性として堤を想う。終盤になると、ユミとの人格の入れ替わり頻度が高くなり精神病院へ入院する事になる。人格の不安定さが如実となることで食事も拒否、睡眠も満足に取れないほどで、人間としての尊厳も危ぶまれるほどの危機に陥ったため、堤は小沢家を説得し裕美を保護監督下に置くことで、更生だけでなく命をも救おうと試みた。しかし山奥での堤との静養の中で、ユミとしての体力・気力も復活しやがてユミに変貌し逃亡。最終回では祖母の初江の壮絶な死を目の当たりにし狼狽して外へ飛び出した後、ユミに変化した際には命の大切さを叫ぶようになり、ユミの人格は消滅し、完全に裕美の人格に統合され、高校生としての本来の日常が戻った。
ユミ…裕美の別人格である不良少女。魂を真っ赤に燃やして心も体も張り詰めてナイフみたいに生きることを渇望し、夜の六本木などに現れ始める。常に精力的で行動力があり自由気ままだが、他人への思いやりがほとんどなく相手を傷つけることに何の躊躇もない冷酷な性格。自由を束縛されたり人に指図されることが大嫌い。初登場時の髪型はロングヘアだが、その後前髪がまっすぐ揃ったボブヘアとなる。得意なことは、ボウリング、アイススケートでピアノでジャズっぽい曲も弾ける。合気道に長けているが、ケンカの時は意図的に相手を骨折させることもあり、裕美の稽古時より攻撃的な技を使う。中盤では涼子と河本の経営する宝石店への強盗を計画し逃亡。第14話では遂に裕美として警察に逮捕される。しかし護送中にユミに変貌し脱走。警察の目をかいくぐり小沢家の裕美の部屋に侵入し、小沢家に対して無理難題を押し付け支配下に置こうとしたが、堤が小沢家に寝る間を惜しんで訪れたという話を聞いた途端眠りに落ち、小沢家の酒蔵に幽閉される。その後涼子を誘い出し再び逃亡。裕美として河本に別荘に連れ去られるも、堤と達郎が別荘に訪れた時にユミに変貌。しかしかつてのユミの凶暴さは衰えつつあった。その後逃亡したものの再びユミとして逮捕される。人格は裕美に戻り取り調べを受けていたが、再びユミに変貌し付添の女性警察官を殴打し脱走したものの、堤の制止により再びユミとして逮捕される。人格の入れ替わりが頻繁になり、人格破綻寸前の危険な状態と判断され、警察病院の精神科に入院させられる。終盤では、裕美としての人格が危険な状態に陥ると同時に、ユミとしても危険な状態になり、病棟に訪れた堤に対しても体力は削がれ、全く攻撃できないほど衰えていた。そして裕美として静養していた山奥からも逃亡、後に病棟に運ばれた瀕死の初江の前に現れる。最終回では、病床の初江に対してもナイフを向けるなど残忍な面を見せる。堤に静止され夜道に逃亡し涼子のバイクに飛び乗るが、途中で裕美の人格に変化し、涼子に対して叱責をする。祖母の初江の壮絶死後に再びユミの人格が出現するものの、命の痛み・壮絶さを知ったユミの人格は、命を大切にしたいという願望に変化し、涼子にナイフで切りつけられて血を出し痛みを感じるようになり、堤に対して向けたナイフで刺すことができなくなっていた。いつしかユミの人格は消滅し裕美の人格に統合され、ユミは完全消滅した。
◆小沢 由紀子(おざわ ゆきこ)……母親
演 - 杉浦幸
裕美の生母。髪型はポニーテール。17年前緑ヶ丘高校に通っていた優等生で、教育熱心な初江夫妻に将来を期待されていた。自身と大学生(河本)との交際を知った初江の依頼を受けた森村から、不純異性交遊を辞めるよう助言されるが「退学になっても構わない」と言い放ち彼との恋愛を貫いた。しかし、その後3年生の時に河本の子を身ごもり、家出をして裕美を出産後、あることをきっかけに裕美を残して入水自殺をしてしまう。
◆小沢 初江(おざわ はつえ)……祖母
演 - 初井言榮
裕美の祖母。小沢家の事実上の当主的存在で、全ての権限は初江に握られており、初江の発言は絶対であり誰も逆らえない。いつも袴を着用している。合気道などの古武道を嗜み、裕美が3歳の頃から直接指導してきた。裕美自身のためと言いながらも、家名と世間体しか頭に無い冷酷な性格の持ち主。裕美には将来一流の女性になることを期待して幼少期から冷たい態度で臨み、裕美が言いつけを少しでも守れないことがあると仏間で正座をさせて、ビンタやものさしで体を叩く折檻を行う。裕美の門限は21時又は21時半[5]で帰宅時の挨拶や、午前2時に自身がトイレに立つついでに彼女の部屋を見回るのが日課である。由紀子を激しく嫌悪するあまり、折檻の際にもたびたび由紀子への憎しみの言葉を裕美に浴びせることもある。また、かつて由紀子と交際していた河本を親の仇のように憎悪し、「小沢家の財産目当ての野良犬」と悪罵している。夫は生前大物貿易商だったため、現在も小沢家は裕福な暮らしをしている。裕福で世間体ばかりを気にするあまり、裕美の所持金が少なくなると「緊急事態が起きた時に恥をかかないように」と裕美の財布に一万円札を入れる事もあった。また、裕美とユミが同一人物である事を認識してもなお、一貫してその原因が自身にではなく、母親の由紀子の亡霊の仕業であると信じ切って認めず現実逃避していた。第17話で末期の肺がんで倒れ、瀕死の病床にユミが現れ海外逃亡の費用を無心されかけ、初江はユミを目の当たりにし一緒に死のうと懇願したが、堤が静止に部屋に入ってきたため事なきを得た。堤はその場で「今の貴女にしかできない教育を施して欲しい」と依頼。初江は現実を受け入れその依頼に応え、翌日の朝に瀕死の体をおして小沢家に帰宅。既に帰宅していた裕美に、母親の由紀子の真相を全て話し謝罪した瞬間に喀血、直後にもがき苦しみながら、死ぬことでユミが犯した罪を償おうとしていた裕美の面前で壮絶な死を遂げる。それは堤の「死というものの壮絶さ・醜さを教えて欲しい」という依頼に全身全霊を賭けて応えたものだった。
◆堤 邦彦(つつみ くにひこ)……教師
演 - 山下真司
裕美たちが在籍する2年C組担任で、国語教師。裕美とユミが同一人物であるということに最初に気付くが、事実を伝えるにはまだ早く自殺の恐れを感じたため常に2人を温かく見守る。暴力を嫌っているため不良たちにどれだけリンチされようが絶対に手をあげない為、生徒たちや同僚の遠藤からは腰抜けと揶揄され、ユミからも軽蔑されている。結婚していたが数年前に妻を亡くす。温厚で実直な性格だが心の中に情熱を持ち、生徒には人との繋がりや相手を信じることの大切さなどを対話により伝えている。
実はかつてとてつもない暴力教師で、教師の権限を悪用して生徒に凄まじい暴力(=体罰)を振るっていた。その後、暴力に苦しめられた教え子からの報復によって妻を殺されたことで自分が犯した事の重大さを思い知り、後悔に苛まれ、どんなに暴力を振るわれようとも手を上げないと誓った過去がある。
◆河本 達郎(かわもと たつろう)……男友達
演 - 風見慎吾(現・風見しんご)
夜の街を我が物顔で闊歩しているユミに一目惚れした家出少年。ユミや杏子などからは、“たっちん”のあだ名で呼ばれている。高校を中退し、自動車整備工場で働き寮暮らしをしている。裕美の異母弟で年は16歳ぐらい。悪びれているが本来は気弱で優しい性格なこともありどこか憎めないタイプ。ただし、愛するユミとの仲を邪魔する者には攻撃的な性格になりナイフを向ける事もある。そんな達郎はユミを、「蜃気楼の国から来た女」と評する。ストリートダンスが得意。ユミと親しくなった後堤とも顔馴染みとなり“センコー”と呼び始める。終盤では報われない恋愛をした者同士として、進東とも意気投合し酒を酌み交わす[4]。最終回では河本が経営するレストランのコックとして働き始め再起を図る姿が描かれている。
◆河本 達之(かわもと たつゆき)……本当の父親
演 - 高橋悦史
銀座の宝石店「貴譚」の社長で達郎の父。由紀子を捨てた裕美の実父。17年前、夜遊び好きの大学生の頃に由紀子と現在の妻・美穂子と同時交際していたが、初江に小沢家の財産目当ての野良犬だと罵られて、男としてのプライドを傷つけられ、小沢家の当主になるより銀座の宝石店の主人になる道を選んだ。自惚れ屋でお人好しで利己的な性格で自己保身が強く、由紀子との過去が美穂子にバレて離婚されることを恐れる。実父と想って会いに来た裕美に「私は君の父親ではない」と拒み、後日出会ったユミと親しくなるが翻弄され始める。最終回までどっちつかずな態度を取り続けていた河本は、小沢家に招かれ初江の壮絶な死を目の当たりにし、自身の過去の愚かさと罪を改心。自身が裕美の本当の父親だと正式に認知した。
◆東 涼子(あずま りょうこ)……姉役 ※本当の姉という話は下方で語る
演 - 大沢逸美
六本木を拠点とする暴走族、野獣会会長。18歳。生まれてすぐに東京駅のコインロッカーに捨てられたコインロッカーベイビーの過去を持つ。ケンカで使う武器は鎖で、振り回して相手に当てたり首に巻き付けるなどの攻撃をする。ちなみに野獣会では、覚醒剤などの薬物の所持・使用はご法度。天涯孤独で養護施設で育ったためユミを他人と思えず、妹分のような目で見ているが、彼女の罠にはまり裏切られてしまう。ユミへの復讐を誓い、鑑別所から脱走する。
◆杏子(きょうこ)
演 - 中村晃子
野獣会初代会長で、現在は六本木のバー「トランク」のママで、接客をしながら時々店内のピアノで客に曲を聴かせる。河本とは野獣会結成当初からの知り合い。由紀子のことも知っており、初めて裕美を見た時、由紀子と見間違えている。
達郎とは、甥・叔母のように親しくしており家出中の彼をいつも気にかけている。ある日達郎が連れてきたユミと出会うが、不良時代の勘からか彼女から言い知れぬ怖さを感じ取り、彼に付き合いを辞めるよう助言するなどその後も注意深く二人を見守る。
◆進東 哲也(しんどう てつや)
演 - 宮川一朗太
緑ヶ丘高校3年、生徒会長。幼稚園の頃から東京大学に合格することを目標にしてきた。裕美に想いを寄せており彼女が通う塾の夜間集中講座に通い出す。秀才で勇気もあり女子生徒たちからの人気もそこそこある。しかし真面目で一途すぎるがゆえに、徐々に裕美への想いが捻じ曲がった形で暴走してしまう。また、裕美と堤が親しく話しているのを目撃したことから彼をライバル視し始める。趣味は油絵を描くこと。また、母の死後日々の食事を作ってきたため料理もそれなりに得意。終盤では裕美を自室に幽閉するも思い通りにならず、逃亡していたユミに裕美を描いた油絵を全て燃やされた事から、裕美に対する人間としての正常な愛情を認識し、失恋を自覚する。最終回では修一とも理解し合えた描写がある。
◆進東 修一(しんどう しゅういち)
演 - 蟹江敬三
六本木南署の警部。進東哲也の父。妻の死後、男手一つで哲也を育ててきた。哲也のことを気にかけているが仕事に忙しくあまり構ってあげられないことを不憫に思っている。教育熱心で哲也に幼少の頃から東京大学に合格するために勉強するよう言ってきた。ある日起きた事件に大沼ユミが関わっていると感じ、後日彼女が裕美と同一人物であると疑い証拠を掴もうとする。ユミの捜査をする中で、ユミは裕美の別人格である事を認識するものの、哲也の裕美に対する気持ちが理解出来ず、昔からの命令口調で厳しく当たり続けた結果、裕美とユミの両方と対峙した事で人間としての感情に気づいた哲也に愛想を尽かされる。最終回では裕美の人格統合を見届け、哲也とも親子として理解し合えた描写がある。
《出演者メモ》
●花嫁衣装は誰が着ると共通で目立っているのは、やはり祖母役の初井言榮か。花嫁とヤヌスでは、出演者はほとんどかぶっていない。
●風見しんごはヤヌスでは高校生世代だったが、プロゴルファー祈子では婚約者もいるエリートサラリーマン役だった。
●大沢逸美はプロゴルファー祈子にも女ヘッドとして出ていた。一方では、お笑いマンガ道場に出て、おちゃめな絵を描いていた。
●硬派な教師役の石橋正次はプロゴルファー祈子では、いかがわしいタカリ屋だったので、イメージが違う。
●刑事役の蟹江敬三は、スケバン刑事2では、へっぽこ教師役だった。
●河本の若い頃の姿は笑える。配役そのままで、オッサンがハタチくらいの役だったので。